koizumi.jpg
初めて飛行機に乗ったのが昭和44年、私が24歳のときであった。
大学院に入学し、教授から筋電図を使って口腔筋肉の解析が研究テーマに指示され早々に、5月頃だったが長崎大学で筋電図学会があり、教授以下数名が参加することになった。しかし、「学会前日に筋電図技師の講習会があるので、君は受講しなさい」と私だけに教授命令が下った。
もちろん電車で長崎県に行けないこともないが、飛行機が当然になって久しい時代である。しかも私にとって飛行機は初体験なので、物珍しさもあり機乗することにした。中学校は北九州、高等学校は北海道が修学旅行だったが、いずれも当時の国鉄を使用したから初フライトだ。ひとに聞いた話では、機内ではスチュワーデス(昔はこういった)がさまざまなサービスをしていて、酒は飲み放題だという。
他の学会参加者は翌日出立なので、ひとりで期待に胸を膨らませて伊丹空港に向かう。
機内で飴玉ひとつ配られ、これがうわさに聞きしサービスの始まりかと期待が膨らむ。シートベルトを締めて、やがて離陸。長崎大村空港は今はジェット機が就航しているが、約40年前はプロペラ機しか就航していなかった。
乗客は3、40名程度だったであろう。アナウンスがあり「低気圧が近づいているからシートベルトを外さないように、さらに、機内サービスは控える」とのことだ。しばらくして機体の揺れが次第に激しくなる。長崎までの就航時間は忘れたが、大村空港まで長時間座席に縛り付けられ、飴玉ひとつのサービスのみでスチュワーデスは姿を現さず、お目当ての酒もなく、大揺れの初フライトであった。
 
(2007年3月掲載)

お問合せ・ご相談はこちら

ご不明点などございましたら、お電話もしくはお問合せフォームよりお気軽にご相談ください。

お電話でのお問合せはこちら

080-9475-8727

大正区口腔ケアステーション

大阪湾に面する渡し舟の町、大正区歯科医師会のホームページです。
歯・口腔に関する情報や、区内の歯科医院案内をお届けします。皆様からのご意見・ご要望もお待ちしております。