
どんがらば ─ 医学のメッカ ─
今木(今来)の解剖学実験場 ─ なんばじま、由来記 ─
<1>
千日前は、いま盛り場ですが・・・
むかし、罪人の首切り場。
切りおとした首を幾日も台場に並べて、道行く人に見せびらかして、悪いことをするとこんな目に遭わせるぞと言いふらした。
<2>
その首のない胴体は、腐っていると蝿がたかり、蛆がわいてあたりに迷惑だから、首のないどんがらは広い木津川の向こう岸にある難波島に捨てさせた。
<3>
どんがらばとは、どんがらの捨て場のことである。
<4>
偉い医者が、千日前にさらし首の罪人が出て、首のない胴体が難波島に捨てられると、医学生ではないなにわの名医が、暗い夜道を提灯をさげて、解剖実習にでかけて行った。
<5>
いきおいこんで、ここまで書いて、全国高校野球、選抜野球の舞台は甲子園、甲子園球場の開幕が80年前と考えると、どんがらばが死語になるのは当たりまえ。
<6>
むかしどんがらばにもニッポンタンポポが咲いていたが、ニッポンタンポポはおろか、西洋タンポポも見かけることなどできはしない。
<7>
いま、私は64個の色石あそびを工夫しています。
<8>
どんがらばから一生かかってこんな脱線。
(2004年4月)