奥間先生
以前にNHKが、アニマルポリス(英国)についての番組を放映していて動物保護に関する意識が日本と比べてかなり違うのに驚かされました。
アニマルポリスとは別名“王立動物虐待防止協会”と呼ばれその成立は約180年以上も前に作られ現在も民間の非営利団体として1700人の職員が働き、年間140億円の寄付でまかなわれています。飼主でもペットに苦痛を与える事は全て“虐待”とみなされ328人のアニマルポリスの調査官が市民の通報で現場に急行し解決します。日本では現在約1800万頭のペットが飼われていますが、飼いきれない、子どもが産まれたから、捨てられていたから等の理由で、保健所に持ち込まれ殺処分される犬猫の数は年間約65万頭といわれ、その数にぼう然とし実に無力感に襲われます。又、日本では自分の家のペットが虐待や殺されたりしても現行の法律では最高刑でも器物損壊しか適用されません。アニマルポリスが活躍しているイギリスでは、人間社会に必要なパートナーとして人間と同じような痛みを感じる生き物として保護意識が人々に根ざしているのです。
日本でも同じような理念の下に活動している小さな団体がいくつかあります。
私の知っている、能勢にあるハッピーハウスという動物の孤児院では、保護された動物を里親との接点の場として提供したり、地域ねこ(飼い猫でないノラ猫)を守るための活動もしています。生き物同士自然に共存できるよう頑張っているのです。
又、女優の田中美奈子さんは、保健所を見学に行った時に、収容された犬達の運命(ベルトコンベアー式に数日後には炭酸ガスによる窒息死)に涙があふれ、翌日朝一番に保健所の扉をたたき何匹か引き取ったそうです。彼女もその体験によりホームレスのペットを救う団体を主宰し活動を続け講演もしているとの事です。
アニマルポリスの広報官の方が語りました。
「動物も人間も同じように感覚を持つ動物です。もし動物が苦痛をともなっているのに、人々がそれを無視するならば、人々は人間の苦しみまでも無視するようになると考えています。だから動物虐待を認めることはできないのです」
たかがペット、されどペットです。人間も動物も同じ命、私達の心を癒し、しいては子ども達に自分より立場の弱いものをいたわり思いやる心を動物を通じて育てることの大切さをその言葉から感じました。
(2003年4月)

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