鳥羽史郎先生
我が家には娘が一人いる。もし子供に恵まれなかったらどうしただろうか?人工授精?それとも子供なしの生活を選んでいただろうか?
妻に二人の子供を養子にしたアメリカ人の友人がいる。二人はそれぞれ彼らの教会関係の施設を通してそれは大変な審査と時間をかけ養子縁組をしたそうだ。ひとりはフィリピンで母親による虐待で施設に保護され、もうひとりはブラジルでストリートチルドレンが妊婦として保護され出産した子供を施設が保護した子なのだ。二人とも女の子で「あなた達は姉妹なのだからずっと助け合って生きて行くのですよ。」と言われながら育てられている。友人のカップルは子供に恵まれず養子縁組をすることにしたのだ。二人とも1歳数ヶ月で彼らの家にやって来た。今年11歳と9歳だ。ひとりの子供を育てるのにもお金はもちろんのこと大変な労力がかかるのにと私などは本当に頭の下がる思いだ。この縁がなかったらあの子達の人生はどうだっただろうかと思うと本当によかったなと思う。そして友人カップルは子育てを通してしか味わえない幸せをかみしめていると思う。どこから見ても全く繋がりの見当たらない、肌の色も目の色も髪の色も体型も全く違う4人が家族として仲良く幸せに暮らしている。多民族のアメリカでこそやって行けるのかも知れない。宗教的、地理的、文化的等様々な違いから日本人には難しいことかもしれない。日本人は血の繋がりを大切にする。しかし、家族とは決してそれだけではないとつくづく思う。信頼し合い、愛し合って暮らしているあの家族の姿をみると心温まる思いがする。そして遠くからではあるが私達は我が家の娘と同様にふたりの女の子の成長を楽しみに見守っている。今年のクリスマスプレゼントは何にしようか……?
 
(2002年10月)

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